

自立と就労を支える訓練の現場を見学してきました
令和7年11月20日(木)、「国立障害者リハビリテーションセンター 自立支援局 福岡視力障害センター」にて行われた訓練公開に、当院から視能訓練士の福田と事務の中野が参加・体験してきましたので、ご報告いたします。
福岡視力障害センターは、視覚に障害のある方を対象に、自立支援(機能訓練)や就労移行訓練(養成施設)を行い、利用者の自立と就労を支援する国立の障害者支援施設です。
全国的にも数が少ない視覚障害者支援施設について、どのような訓練が行われているのかを広く知ってもらうため、今回の訓練公開では、施設見学や実地体験、利用者を交えた懇親会が開催されました。
福岡視力障害センターは、糸島市の隣、福岡市西区今津にあり、九大学研都市駅からバスと徒歩で約30分の場所にあります。
当日は天候にも恵まれ、目の前に青空と海が広がる、とても気持ちのよい環境でした。
まずは施設内の案内があり、ライブラリーを見学しました。
ライブラリーは、学校でいう図書館のような場所で、点字図書や音声図書(プレクストーク)の貸し出し、読みたい本探しのサポート、書籍の代読などを行っています。
また、はり・あん摩・マッサージ指圧などの国家試験や模擬試験の過去問題の貸し出しも行われています。
施設内では、日常生活に役立つ便利グッズも紹介されており、私たちも以前から関心のあった音声調理器を見ることができました。
次に、手引き体験を行いました。
手引きとは、視覚障害のある方を安全に誘導するための方法です。実際に目を閉じて体験してみると、初めての場所や階段では恐怖を感じ、うまく歩くことができませんでした。
しかし、少しアドバイスを受けるだけでスムーズに誘導できるようになり、正しい手引きの大切さを実感しました。
施設内の寮の居室も見学しました。
部屋は清潔で広々としており、入寮中に部屋移動があっても混乱しないよう、基本的に同じ造りになっているとのことでした。
また、訓練生による臨床訓練として、あん摩マッサージ指圧・はり・きゅうの施術を体験させていただきました。普段は外部の方への施術も行っており、施術後にはカルテ記入も行われます。見えにくい方は、拡大読書器や音声パソコンを使用して記録しているそうです。
短い時間ではありましたが、とても気持ちのよい施術でした。
ちなみに、私を担当してくれた訓練生は長崎出身の方で、以前は一般企業に勤めていたそうです。
しかし、徐々に見えにくさが進行し、元の職場の上司からこの施設を紹介されたことが、入所のきっかけだったと話してくれました。
施設内で特に印象的だったのは、エレベーターの工夫です。
音声案内があるだけでなく、階ごとに異なる到着音が設定されており、自分が何階で降りたのかが音で分かるようになっていました。一人でも迷わず行動できるよう、細やかな配慮が随所に感じられました。
最後に、利用者との懇親会では、2名の女性のお話を伺うことができました。
1人目の方は、過去に自立訓練を受け、その後就労移行訓練を受講されている方です。
入所のきっかけは、「少しでも見えているうちに訓練を受けた方がいい」という周囲の助言だったそうです。
今後の目標を伺うと、
「自分の今の状況を発信し、誰かの役に立ちたい。
同じ境遇の人の心が少しでも楽になるような仕事がしたい」
と、とても前向きなお話をされていました。
2人目の方は、現在自立訓練を受けている方で、障害者雇用として働きながら、職場の配慮により入所し、リモートワークを続けておられます。見た目では障害が分かりにくいため、病気のことをどのように伝え、どんな配慮をお願いすればよいのか分からず、職場で誤解を受けたこともあったそうです。
しかし、センターで訓練を受ける中で、自分の見え方を言葉で説明できるようになり、周囲に理解してもらえるようになったことが「大きな武器になった」と話されていました。
お二人とも、「このようなリハビリ施設があることをもっと早く知っていればよかった」と話されていたのが印象的でした。
当院の患者さんからも、これまでに数名の方が福岡視力障害センターに入所されています。
数か月間の自立訓練を通して、白杖歩行が身につき単独歩行が可能になった方や、拡大読書器・音声パソコンを活用することで、以前より仕事がしやすくなったと喜ばれている方もいらっしゃいます。
視覚障害のある方は、福祉サービスなど必要な情報が入りにくく、自分で調べることも困難な場合が多くあります。
私たちは今後も情報収集を続け、一人でも多くの方に必要な情報を届けられるよう努めてまいります。
福岡視力障害センター HP (https://www.rehab.go.jp/fukuoka/) >>
自立と就労を支える訓練の現場を見学してきました
令和7年11月20日(木)、「国立障害者リハビリテーションセンター 自立支援局 福岡視力障害センター」にて行われた訓練公開に、当院から視能訓練士の福田と事務の中野が参加・体験してきましたので、ご報告いたします。
福岡視力障害センターは、視覚に障害のある方を対象に、自立支援(機能訓練)や就労移行訓練(養成施設)を行い、利用者の自立と就労を支援する国立の障害者支援施設です。
全国的にも数が少ない視覚障害者支援施設について、どのような訓練が行われているのかを広く知ってもらうため、今回の訓練公開では、施設見学や実地体験、利用者を交えた懇親会が開催されました。
福岡視力障害センターは、糸島市の隣、福岡市西区今津にあり、九大学研都市駅からバスと徒歩で約30分の場所にあります。
当日は天候にも恵まれ、目の前に青空と海が広がる、とても気持ちのよい環境でした。
まずは施設内の案内があり、ライブラリーを見学しました。
ライブラリーは、学校でいう図書館のような場所で、点字図書や音声図書(プレクストーク)の貸し出し、読みたい本探しのサポート、書籍の代読などを行っています。
また、はり・あん摩・マッサージ指圧などの国家試験や模擬試験の過去問題の貸し出しも行われています。
施設内では、日常生活に役立つ便利グッズも紹介されており、私たちも以前から関心のあった音声調理器を見ることができました。
次に、手引き体験を行いました。
手引きとは、視覚障害のある方を安全に誘導するための方法です。実際に目を閉じて体験してみると、初めての場所や階段では恐怖を感じ、うまく歩くことができませんでした。
しかし、少しアドバイスを受けるだけでスムーズに誘導できるようになり、正しい手引きの大切さを実感しました。
施設内の寮の居室も見学しました。
部屋は清潔で広々としており、入寮中に部屋移動があっても混乱しないよう、基本的に同じ造りになっているとのことでした。
また、訓練生による臨床訓練として、あん摩マッサージ指圧・はり・きゅうの施術を体験させていただきました。普段は外部の方への施術も行っており、施術後にはカルテ記入も行われます。見えにくい方は、拡大読書器や音声パソコンを使用して記録しているそうです。
短い時間ではありましたが、とても気持ちのよい施術でした。
ちなみに、私を担当してくれた訓練生は長崎出身の方で、以前は一般企業に勤めていたそうです。
しかし、徐々に見えにくさが進行し、元の職場の上司からこの施設を紹介されたことが、入所のきっかけだったと話してくれました。
施設内で特に印象的だったのは、エレベーターの工夫です。
音声案内があるだけでなく、階ごとに異なる到着音が設定されており、自分が何階で降りたのかが音で分かるようになっていました。一人でも迷わず行動できるよう、細やかな配慮が随所に感じられました。
最後に、利用者との懇親会では、2名の女性のお話を伺うことができました。
1人目の方は、過去に自立訓練を受け、その後就労移行訓練を受講されている方です。
入所のきっかけは、「少しでも見えているうちに訓練を受けた方がいい」という周囲の助言だったそうです。
今後の目標を伺うと、
「自分の今の状況を発信し、誰かの役に立ちたい。
同じ境遇の人の心が少しでも楽になるような仕事がしたい」
と、とても前向きなお話をされていました。
2人目の方は、現在自立訓練を受けている方で、障害者雇用として働きながら、職場の配慮により入所し、リモートワークを続けておられます。見た目では障害が分かりにくいため、病気のことをどのように伝え、どんな配慮をお願いすればよいのか分からず、職場で誤解を受けたこともあったそうです。
しかし、センターで訓練を受ける中で、自分の見え方を言葉で説明できるようになり、周囲に理解してもらえるようになったことが「大きな武器になった」と話されていました。
お二人とも、「このようなリハビリ施設があることをもっと早く知っていればよかった」と話されていたのが印象的でした。
当院の患者さんからも、これまでに数名の方が福岡視力障害センターに入所されています。
数か月間の自立訓練を通して、白杖歩行が身につき単独歩行が可能になった方や、拡大読書器・音声パソコンを活用することで、以前より仕事がしやすくなったと喜ばれている方もいらっしゃいます。
視覚障害のある方は、福祉サービスなど必要な情報が入りにくく、自分で調べることも困難な場合が多くあります。
私たちは今後も情報収集を続け、一人でも多くの方に必要な情報を届けられるよう努めてまいります。
福岡視力障害センター HP (https://www.rehab.go.jp/fukuoka/) >>